Responsable: Christophe Marquet

École française d'Extrême-Orient
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北白川EFEOサロン 第5回
14 JUNE 19
フランス国立極東学院とイタリア東方学研究所は、京都大学人文科学研究所と共に、2018年11月から「日本における宗教と民衆への教え(16~19世紀)」という連続講義を開催しています。
この連続講義の目的は、日本の宗教史について研究する、様々な国や機関の研究者や学生の間で、新しい対話を生むことにあります。
2018年から2019年にかけて、6人の日本と西洋の講演者が、日本語で発表します。

第5回目は、6月14日に、肥前島原松平文庫長である根井浄氏を講演者としてお招きします。

2019年 06月 14日(金)18:00~
場所-フランス国立極東学院・京都支部
 
肥前温泉山(雲仙)信仰とキリシタン伝来
講師:根井浄(肥前島原松平文庫長・元龍谷大学教授)
 
長崎県島原半島の中央に雲仙・普賢岳がそびえる。島原は江戸時代の島原・天草の乱で殊に著名な場所であるが、かつて雲仙岳は、温泉山と表記して「うんせんさん」と称した信仰対象の山岳であった。いわゆる修験道の山岳霊場であった。
当山岳地帯には温泉四面神という特異な神が祀られ、奈良時代の行基を開祖と伝える満明寺が実質的に祭祀した。周知のように、16世紀中期には当該地にキリシタンが伝来する。当時の領主・有馬氏はキリシタンを受容し、政策の一環として領内の寺社仏閣を破壊することになる。今回の報告は、フロイス『日本史』の記事を中心に、戦国末期における修験道(在来宗教)とキリシタン(外来宗教)との激しい確執の実態に迫ってみたい。
また江戸期の温泉山(雲仙)は地獄信仰の場所でもあり、かつ多くの修行者が訪れた廻国納経の霊場でもあった。ともあれ、種々、温泉山信仰の諸相を紹介する。

根井浄 (ネイ・キヨシ)
肥前島原松平文庫長・元龍谷大学教授。日本宗教文化史、民俗学を専門とする。主な著書に『修験道とキリシタン』(東京堂出版、1988年)、『補陀落渡海史』(法藏館、2001年)、『熊野比丘尼を絵解きする』(法藏館、2007年)、『観音浄土に船出した人びと』(吉川弘文館、2008年)などがある。

参加費無料。ただし、事前にご予約下さい。
efeo.kyoto@gmail.com まで。
ご参加お待ちしております。

ノゲラ・ラモス・マルタン
鈴木 堅弘