Responsable: Christophe Marquet

École française d'Extrême-Orient
Kitashirakawa bettô-chô 29, Sakyô-ku
606-8276 Kyoto
Japan
Tel: +81 75 701 0882
Fax: +81 75 701 0883
〒606-8276 京都市左京区北白川別当町29 efeo.kyoto@gmail.com


アンナ・ザイデル記念講演2016
05 APRIL 16
この春、フランス国立極東学院は京都大学人文科学研究所と共に、第3回目となる
アンナ・ザイデル記念講演を開催いたします。ご出席をご希望の方は、事前にefeo.kyoto@gmail.comまでお申込みください。皆様のお越しをお待ちしております。

アンナ・ザイデル記念講演
 

日時  2016年4月5日(火曜日)17時40分開場 18時開始 

 場所  京都大学人文科学研究所 東アジア人文情報学研究センター

〒606-8265 京都市左京区北白川東小倉町47番地 


講演タイトル Daoxue and Daojiao: the Ming Dynasty Double Orthodoxy
  

発表者      John Lagerwey (ジョン・ラガウェイ)
         
The
Chinese University of Hong Kong  (香港中文大学) 

 
講演言語 英語(通訳なし) 参加無料
Language : English

道学と道教――明朝における二つの正統

概要:ほとんどの非専門家の間で――そして多くの中国研究者の間でも――中国は自身の宗教を持たない文明だといまだに考えられている(仏教は輸入された宗教である)。しかし事実は異なる。3世紀以来、主要三王朝(唐朝・宋朝・明朝)を通じて、事実、タオイズムが国教であった。具体的にいえば、「天子(皇帝)」は、自身の正統性(天命)を道教の神との繋がりに負っていた。本講演は、まず先行する王朝を概観した上で、明朝に焦点を当てる。明の太祖(在位1368-98)は、『道徳経』の注釈を書いた最後の皇帝である。彼の子、永楽帝(在位1403-1424)は、二つの禁城を建設した。北京の禁城はよく知られている一方で、湖北省北西部の武当山にある禁城は専門家にしか知られていない。これら二つの皇帝の事業は何を意味しているのだろうか。そしてその含意を理解することで、「中国」なるものについての我々の認識はどのように変わるだろうか。


ジョン・ラガウェイ
ハーバード大学にて中国古典文学の博士号取得(1975年)。1977年から2000年までEFEO(フランス国立極東学院)所属。2000年から2011年までEPHE(フランス国立高等研究実習院)・「道教と中国宗教史」教授。2008年から現在まで、香港中文大学・中国学教授。
著作に、『無上秘要:6世紀の道教大全』 (1981)、『中国の社会と歴史における道教の儀式』(1987)、『中国、宗教的国家』(2010) など。責任編集に、中国宗教史・哲学史のパラダイム・シフトについてのシリーズ(全8巻、2008-2015) および二つの民族誌研究シリーズ(全40巻、1994-2016)。
主な研究主題は、道教儀式の歴史と民族誌、道教と皇帝の正統性、過去2000年にわたる宗教制度と地域社会の実践。

 アンナ・ザイデル記念講演   講演会